<Forbes JAPAN / 地方発「逆転のアイディア」特集>
『Forbes JAPAN 2016年5月号』
Forbes JAPANで編集者をしている友人、岩坪文子さんがForbes JAPAN「地方発『逆転のアイディア』」特集号の巻頭に書いた記事がとってもよく感動しました。
東京が潤えば日本が潤うという従来の考え方から
地域経済を自立させれば日本全体が潤う、という考え方がとても今風。
その他、今号では地域を活性化させる面白いアイディアが多数収録されています。
上記記事内の特に最後の文章がとても深いと感じました。
以下に記載させていただきます。
「存続こそが命題の地方に「定年」はすでに存在しない。地方は都市部の未来を先駆けているのだ。「限界」に達した底打ちの地方にこそ、世界の未だどこも経験したことのない、フロンティアがある」
(この投稿は個人Tumblrブログ『Me, Myself &Eye』から転用しています)
「セクシーな仕事」とは何か
映画『プラダを着た悪魔』のワンシーン
最近、wired.jpで翻訳したウェストコーストのスタートアップに関する記事の中にこういうフレーズがあり、とても印象に残っている。
“It’s not sexy to think about that, but you know you can work on something there.”
この文章だけを読むとちょっと「大人の会話」をしてるのかもと想像するが、そうではなく、会社での仕事のプロセスについて説明している一節だ。文章の前後関係も考えて直訳すると以下のようになる。
「そういった考え方をするのは仕事上セクシーではないですがそこに何かしらのヒントが隠れていると考えています」
翻訳をしているとこういう文章の変換についていつも思いを巡らせる。特にこのフレーズは「カタカナ用語」であり、言葉の意味が一人歩きしたり、宙ぶらりんになりがちだ。
この文章がとてもおもしろいのは「セクシー」という言葉の使用方が普段のイメージするものと全然異なるからである。と同時にsexyという言葉が英語から輸入されたためルーツは同じであるはずなのに日本語で使う「セクシー」と違うものになっている。
それとここでのsexyの使用例は多分とてもウェストコーストっぽい英語だ。そこも面白い点だと思う。はたしてロンドンの会社員が、
“Hey that’s a sexy job”
と言ったとして上記の例と同じニュアンスがでるのだろうか。ウェストコーストの方がsexyの範囲が広く、ステータスが高いのでしょうか。
一つ興味があるのは東京の街中で
「あなたの仕事はセクシーだと思いますか?」といったアンケートか質問を一般人にしたとする。どう感じるのだろうか。どうとらえられるんだろうな。興味がある。
(この投稿は個人Tumblrブログ『Me, Myself &Eye』から転用しています)
What’s the Next Step
***下記は黒人初のアメリカ大統領ファーストレディーとなった、ミシェル オバマのTEDトーク。たぶん少し前のもの。
差別を覆そうとした公民権運動の子供世代が大統領になった。
カウンターカルチャーの旗手が世界一の株価の企業アップルをつくった。
従来大手企業がシェアリングエコノミーなどスタートアップのイノベーションに適応しようとする。
次の一手はなんだろうか?
(この投稿は個人Tumblrブログ『Me, Myself &Eye』から転用しています)
オーソン・ウェルズ / 接続詞 / ストーリーの構造
上記は「映像編集」について、その理論や方法、意味をとてもわかりやすく説明した、私の大好きな
Every Frame a Painting
というブログからの掲載です。
「編集」や「翻訳」に携わっている者としてはとっても勉強になります。
ここでは世紀の鬼才にして、映画界に決定的な衝撃をもたらした、
オーソン・ウェルズの晩年の作『F for Fake』
をとりあげた動画を紹介します。
これによると
すべての
映像は
and then
or
but
therefore
and
mean while
で成り立っている
ということらしいのです。
科学の仮説と実証 / 芸術の抽象と成果
(図: 酵素構造を抽象化したリボン図)
もともと人文、あるいはアート畑から来ているせいか、科学がもたらす「人智を超えた」図像に圧倒される。そういうものを発見したときブックマークしたりPCの壁紙にしようとしている自分がいる。
上記はWired JAPANの記事を翻訳しているとき、「酵素」について調べ、そのタイミングでみつけた図だ。曰く「核酸塩基代謝に関与するプリンヌクレオシドフォスフォリラーゼの構造(リボン図)」。これに続く解説には、「研究者は基質特異性を考察するときに酵素構造を抽象化したリボン図を利用する。」とある。ボクはここでハッ、と思わされることがあった。
科学は抽象的な概念をしてまず仮説を立てる。だけど芸術は概念が抽象的なままでいいのだ。抽象が成果である。ただし科学は抽象が成果ではない。実証が伴う。芸術には実証という考え方がない。科学が「仮説」「実証」というベクトルで回り続ける限り、芸術はいつまでたってもおいてきぼり食わされてるような気がするんじゃないか。
でもちょっと立ち止まって考えてみると、科学はそんな芸術の「いちいち証明しなくていいんだよ。美しければいいのさ」っていうような、直感で開き直っているところが羨ましいかもしれないな。
そんなことを考えた。
まあ、そんな話しは一瞬横においておいて、科学がもたらした一種「人智を超えた」と思わされるような、抽象芸術たちをここで思いつくままにとりあげてみよう。
まずはNASAが撮影した金星の写真。NASAの写真はいつも驚くほど、高画質。それと公開してるものに関していえば、大抵オープンソース。
次にボクの大好きな、月の地質地図。配色が素晴らしい。色は多分、月面の高低差を表している。
これに至ってはジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングと何ら変わりない。隕石が月に衝突して作り上げた惑星キャンバスととらえれば実際抽象表現主義といえるかもしれない。
最後はone more thingってなもんでAppleの最近(2015.12.)のCMから。映像は自然科学だが、音楽はサウンド・アコースティックが冴えてるアンプラッグド・ミュージックである。(音楽はAlabama Shakes)
(個人Tumblrブログ『Me, Myself &Eye』から転用しています)
BBC / Editorial Guideline
<BBC / Editorial Guideline>
◎←(コチラ!)
BBCのHPにあったEditorial Guideline(編集ガイドライン)。社訓というか会社の中心にそえられるような法のようなもんでしょうか。アツい・・・
(個人用Tumblr、『Me, Myself & Eye』より転用)
◎←(コチラ!)
BBCのHPにあったEditorial Guideline(編集ガイドライン)。社訓というか会社の中心にそえられるような法のようなもんでしょうか。アツい・・・
(個人用Tumblr、『Me, Myself & Eye』より転用)
KYOCO TANIYAMA 個展 One’s Ubietyのカタログ英訳
<ある人の所在 / 地図にアイデンティティを刻む / 個展カタログ英訳>
アーティスト谷山恭子さん(→◎)の作品、One’s Ubiety展のカタログ英訳をさせて頂きました。
谷山恭子さんの作品は地図を使用し、そこから想起されるさまざまな思い出や心の在り処をマップで辿ろうとするものです。
Google MapやI Phoneの位置情報の登場により地図は今、われわれの場所性を少しずつ変えています。
もともと地図はエリザベス朝大英帝国において劇的に進化を遂げました。それまでたんに主観的な隣町から隣町へと移動する目の前の景色をあらわす「絵」に過ぎなかった地図がミニチュア化され、上空から二本足のコンパスで計測、度量される普遍的な科学へと変化した。
(図: 16世紀イギリスの地球儀)
それはガリレオがはじめて、当時の簡易的な望遠鏡でスケッチした月、
(図: ガリレオが残した月のスケッチ)
そして2015年7月にNASAが接近した冥王星の衛生画像へと通じています。
(図: 無人衛生New Horizonが撮影した冥王星)
今回の展覧会では、空間的な発想を個人の記憶となぞらえ、9つの個人的な思い出を頼りに、その人にとって最も大切な場所を本人の回想談とともに再現しています。
そして再現された「地図」は一人一人の「所在=Ubiety」をうつし出すものとなっています。
私が英訳作業で終始こころがけたのは、作品の当事者の「声」を届ける、といったものでした。
そもそも、私は翻訳をする際、別言語のフィルターになるようなテキストの「下敷き」をいろんなところから探すことに大変労力を使ってしまう。
このカタログの「下敷き」として私が使用したのは、
BBC World Service、Outlook(→◎)にあるような、インタビュー・シリーズの吹き替え英語の口調。それがまず一つ。
それから、人の声・トーン・口調・間が上手く活かされるよう、現在気になっているアメリカン・ポエトリーの女流詩人、Jane Hirshfieldの朗読を聞き取り入れてみました。(→◎)。
Jane Hirshfieldは今注目の詩人・エッセイスト。彼女のポエトリー・リーディングを聞くと詩の意味と音が浮遊し、揺れるのが感じられる。詩の中で言葉が動き回る。そして彼女の朗読は言葉を直立させ、時にクレシェントさせるような特色をもっている。
最後に、原文をなるべく崩さず、字句通りに訳すということをこころがけた。
これがなかなか難しい。最後には言葉が並ぶ順序とその優先順位に意図と意味がある、ということをなるべく意識した。これが今回の大収穫。改めて痛感しました。
* * * * * * * * * * *
『谷山恭子個展 – One’s Ubiety ある人の所在 vol.3』は以下の会場、会期で開催されます。ご興味ある方はぜひ足をお運びください。
会 期:2015年9月23日(水・祝) – 10月4日(日)
会 場: UTRECHT/NOW IDeA 東京都渋谷区神宮前5-36-6ケーリーマンション2C
時 間:12:00 – 20:00
オープニングレセプション 9月23日(水・祝)18:00
鑑 賞:無料
定休日:月曜日(祝日の場合翌火曜日)
会期中ワークショップを開催します。(刻印のワークショップ)
開催日=9月23日(水・祝)・25日(金)・26日(土)・27日(日)・10月2日(金)・3日(土)・4日(日)
開催時間=14:00-20:00(谷山在廊)
アーティスト谷山恭子さん(→◎)の作品、One’s Ubiety展のカタログ英訳をさせて頂きました。
谷山恭子さんの作品は地図を使用し、そこから想起されるさまざまな思い出や心の在り処をマップで辿ろうとするものです。
Google MapやI Phoneの位置情報の登場により地図は今、われわれの場所性を少しずつ変えています。
もともと地図はエリザベス朝大英帝国において劇的に進化を遂げました。それまでたんに主観的な隣町から隣町へと移動する目の前の景色をあらわす「絵」に過ぎなかった地図がミニチュア化され、上空から二本足のコンパスで計測、度量される普遍的な科学へと変化した。
(図: 16世紀イギリスの地球儀)
それはガリレオがはじめて、当時の簡易的な望遠鏡でスケッチした月、
(図: ガリレオが残した月のスケッチ)
そして2015年7月にNASAが接近した冥王星の衛生画像へと通じています。
(図: 無人衛生New Horizonが撮影した冥王星)
今回の展覧会では、空間的な発想を個人の記憶となぞらえ、9つの個人的な思い出を頼りに、その人にとって最も大切な場所を本人の回想談とともに再現しています。
そして再現された「地図」は一人一人の「所在=Ubiety」をうつし出すものとなっています。
私が英訳作業で終始こころがけたのは、作品の当事者の「声」を届ける、といったものでした。
そもそも、私は翻訳をする際、別言語のフィルターになるようなテキストの「下敷き」をいろんなところから探すことに大変労力を使ってしまう。
このカタログの「下敷き」として私が使用したのは、
BBC World Service、Outlook(→◎)にあるような、インタビュー・シリーズの吹き替え英語の口調。それがまず一つ。
それから、人の声・トーン・口調・間が上手く活かされるよう、現在気になっているアメリカン・ポエトリーの女流詩人、Jane Hirshfieldの朗読を聞き取り入れてみました。(→◎)。
Jane Hirshfieldは今注目の詩人・エッセイスト。彼女のポエトリー・リーディングを聞くと詩の意味と音が浮遊し、揺れるのが感じられる。詩の中で言葉が動き回る。そして彼女の朗読は言葉を直立させ、時にクレシェントさせるような特色をもっている。
最後に、原文をなるべく崩さず、字句通りに訳すということをこころがけた。
これがなかなか難しい。最後には言葉が並ぶ順序とその優先順位に意図と意味がある、ということをなるべく意識した。これが今回の大収穫。改めて痛感しました。
* * * * * * * * * * *
『谷山恭子個展 – One’s Ubiety ある人の所在 vol.3』は以下の会場、会期で開催されます。ご興味ある方はぜひ足をお運びください。
会 期:2015年9月23日(水・祝) – 10月4日(日)
会 場: UTRECHT/NOW IDeA 東京都渋谷区神宮前5-36-6ケーリーマンション2C
時 間:12:00 – 20:00
オープニングレセプション 9月23日(水・祝)18:00
鑑 賞:無料
定休日:月曜日(祝日の場合翌火曜日)
会期中ワークショップを開催します。(刻印のワークショップ)
開催日=9月23日(水・祝)・25日(金)・26日(土)・27日(日)・10月2日(金)・3日(土)・4日(日)
開催時間=14:00-20:00(谷山在廊)
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